megane30sai’s blog

オッサンのオッサンによるオッサンの為のブログ。

手紙

スマホやPCが主流となり文字を書くことが本当に減った。

同じ綴るにしても実際に文字を書くとなると気持ちが違うし

なにより捨てがたいモノとして残りやすい。

 

例えばメールで残したい文章は保存を押せば

消えないで残ってくれるけれど

それを見直す事ってそこまで多くないと思う。

 

実家に帰るとかつて自分の部屋だった場所は

すっかり母の私物や洋服で埋まっているが

小学校の時に買ってもらった勉強机は大きすぎて捨てられないのか

そのままの姿で残っている。

 

その机には安っぽい鍵がかかっていて

その鍵は未だに自分が持っている。

 

母が部屋をどれだけ浸食したとしても

机と鍵のかかった引き出しだけは管理は自分であり

決して覗かれることのない空間がそこにはある。

 

引き出しの中身は10歳くらい時からもらった年賀状や

初めて好きな子からもらった手紙や

ラブレターなんかが眠っている。

 

これらがメールだったら工夫するのはせいぜい顔文字くらいで

全く価値を感じないんだと思うけど

全て紙が媒体となり、その人独自の文字や色使いが

多少色あせても当時のまま残されているのは感慨深い。

 

なんとなく手に取って読んでいると

過去の自分に戻ったような気がして捨てることが出来ない。

 

 

今日、仕事中に先月で退職した女の子が遊びにきた。

ちゃんと挨拶できていなかった人へ顔を見せに来たと

律儀な彼女は言っていたが、俺にだけは手紙を残してくれた。

 

その手紙を今さっき思い出したかのように

鞄から取り出して読んだのだけど

普段からよく見た彼女の文字と文章が当たり前だけどあって

内容云々よりもメールやLINEではなく

手紙という形で残してくれた事がなにより嬉しかった。

 

次、実家に帰るときに鍵を持っていって

たくさんの周りからもらった宝物入れに仲間入りさせようと思う。

 

俺も手紙を書いて渡そうかなと思った今日この頃でした。