megane30sai’s blog

オッサンのオッサンによるオッサンの為のブログ。

トライアングル

AはBより優れている。
BはCより優れている。
CはAより優れている。

ジャンケンではない。
人と人と人の話。

4年前。
私はあるチームのリーダーでした。

いつも隣には信用も信頼も出来る男がいました。仮にBとします。

どんな困難にぶち当たっても毎日のようにBと意見交換し乗り越えてきました。

私がいなくなる前にCをチームに迎えました。

私とCは15年も交友がある親しい仲で、友人が同じ職場にいる違和感を覚えながらも指導していました。

頼れるB。
信用出来るC。

きっと私がいなくなっても、この2人ならこれまで以上の結果を出せると信じていました。

またいつかステップアップして、もう一度一緒に働こうと約束をして後にしました。


1年が過ぎて、BとCはこの界隈ではちょっとした有名人になりました。

期待以上の成績を出し続けた2人。

負けていられないなと私は新天地での職務を全うしていました。

意外だったのはCが私の予想を大きく上回る成長を遂げていました。

あのBでさえもCには敵わないと言わせた程に。

数年が経ち、Cと共に働く事になりました。
しかし時間は限られていました。

何かしら面白い事を教えられたらいいなと思いながらも、現実はまるで逆でした。

Cから学ぶ事の多さ。
Cは私なんかとっくに超えていました。

先月、久しぶりに3人で会いました。
理由はBの仕事へのモチベーション低下。

仕事に行っていないというのです。
誰とも連絡が取れないとも聞きました。

Cは私に言いました。
Bをなんとか立ち直せるのはお前だけだと。

皮肉なもので、こんな事でもない限りCに勝てないのかと思いながらも車をBの家へと走らせました。

寒空の下、簡単には会えないだろうと予想しながら震えていましたが、呆気ないくらいBと会う事が出来ました。


とても驚いた様子のB。
何かを悟ったように近くの公園まで移動しましょうというので後を付いて行きました。

まずCが必死に説得します。
その目には涙が浮かんでいました。
普段と違って動揺のせいなのか無茶苦茶な日本語を並べ続けていました。

Bはお礼の言葉を言っていましたが、Cが何を言っても首を縦に振る事はありませんでした。


とうとうCが黙り込んでしまいました。
それまで何も言わずに見ていた私に全てを託したのがわかりました。


Bは私にだけは頭が上がらないと昔から言っていました。

去年、彼の結婚式で人生を変えた先輩と紹介されスピーチを頼まれました。

それくらいBにとって、こんな私が大きな存在だと言うのです。

当時の自信に満ち溢れて責任感の塊で、モチベーションを一瞬たりとも下げた事のない彼の面影はどこにもなく、黙って私の話を聞いていました。

あれから1ヶ月が経ちました。

BとCは次の仕事を考えています。
私に出来る事は2人の選択肢に私の仕事を紹介する事くらいしか出来ません。

きっと私と共に働く事はないでしょう。

あとは信じて待つのみです。
3人がまた一緒に働ける最後のチャンス。
出来る事は全てやり尽くしました。

トライアングル。
誰が1番優れているのか来月全てがわかります。